成約するLPを作る完全手順|ファーストビューからCTAまでを1ページで
- こんな人向け
- 自社の商品・サービスのLPを、外注せず自分で組み立てたい個人事業主・中小企業の担当者
- 所要時間の目安
- 約70〜100分(文章を練る時間を含む)
- 使う道具
- 各ステップで紹介する無料ツール(すべて登録不要)
LPは「きれいなデザイン」で成約するわけではありません。来訪者が上から下へ読み進める途中で、知りたいこと・不安に思うことに順番どおり答えられているかで決まります。この記事は、ファーストビューの見出しから申込ボタンまでを「読む順番」に沿って組み立てる手順を、5つのステップで案内します。デザインの話ではなく、何を・どの順で・どう書くかの話です。各ステップで使う無料ツールはすべて登録不要です。
この記事の全体像
STEP1. ファーストビューの見出しで「読む理由」を作る
LPで最初に作るのは、ページ最上部(ファーストビュー)の見出しです。来訪者はここを2〜3秒見て、続きを読むか閉じるかを決めます。「誰の・どんな悩みを・どう解決するか」が一目で分かる見出しでないと、その先のどんな良い文章も読まれません。
見出しは「商品名を大きく出す」ものではありません。来訪者が自分ごととして「これは自分向けだ」と感じる言葉を主役にします。複数案を出して、最も具体的で・最も来訪者目線のものを選びます。
このステップで使う無料ツール
入力と出力の例
入力例:商品・ターゲット・提供価値を入力
出力イメージ:「3日かかっていた請求書作成を、30分に」のように、対象と変化が具体的に分かる見出し案が複数。最も自分ごと化できるものを1つ選びます。
次のステップへ進む判断基準
- 見出しだけで「誰向けの・何のページか」が伝わるか
- 商品名ではなく、来訪者の悩みや得たい結果が主語になっているか
つまずきやすいポイント
見出しに「業界No.1」「最高品質」のような抽象的な自慢を置くと、来訪者は何も得られず離脱します。誰の・何が・どう変わるかという具体に寄せてください。
STEP2. 機能ではなくベネフィット(得られる結果)に翻訳する
見出しの次は、商品の中身を説明する部分です。ここでやりがちな失敗が「機能の羅列」です。「○○機能搭載」「△△に対応」と書いても、来訪者は「で、自分に何が良いの?」が分かりません。機能を、来訪者が得られる結果(ベネフィット)に翻訳します。
「自動保存機能」は「作業中のデータが消えて作り直す心配がなくなる」、「クラウド対応」は「外出先のスマホからでも続きができる」というように、機能の裏にある「来訪者の生活がどう変わるか」を書きます。機能とベネフィットはセットで並べると説得力が出ます。
このステップで使う無料ツール
次のステップへ進む判断基準
- 各機能に対して「だから来訪者はどう楽になるのか」が1つずつ書けているか
- ベネフィットが「便利になる」のような曖昧表現ではなく、具体的な場面で書けているか
つまずきやすいポイント
全部の機能を平等に並べると、どれが一番の売りか伝わりません。来訪者にとって最も価値が大きいベネフィットを先頭に置き、残りは補足として扱います。
STEP3. お客様の声で「自分にもできそう」と思わせる
どれだけ自社で良さを語っても、来訪者は「売り手が言っているだけ」と一段引いて見ています。ここで効くのが、実際に使った人の声です。自分と近い立場の人が「使ってこう変わった」と語っていると、「自分にもできそう」という気持ちが生まれます。
ここで絶対にやってはいけないのが、声の捏造です。架空のお客様や、盛った数字を載せると、後で大きな信頼問題になります。実在するお客様から許諾を得た声だけを使い、まだ声がない場合は無理に載せず、このステップは「集まってから追加する」と決めて先に進みます。
このステップで使う無料ツール
次のステップへ進む判断基準
- 掲載するお客様の声が、すべて実在し許諾を得たものか
- 来訪者と近い属性(業種・規模・悩み)の声が含まれているか
つまずきやすいポイント
お客様の声をAIで「それっぽく」生成して載せるのは、たとえ趣旨が事実でも避けてください。具体的なエピソードや言い回しは、実際に聞いた言葉をもとに整える範囲にとどめます。
STEP4. FAQで申込前の不安をつぶす
来訪者が「良さそうだ」と思っても、申込の直前には必ず迷いが出ます。「自分の場合でも使えるのか」「解約はできるのか」「サポートはあるのか」——こうした不安が残ったままだと、ボタンの手前で止まります。FAQは、その最後の迷いを先回りして消すための場所です。
よくある質問を会社目線で選ぶと「料金は?」のような当たり前のものに偏ります。来訪者が本当に不安なのは「うまくいかなかったらどうなるか」「自分の状況は例外じゃないか」です。問い合わせやチャットで実際に来た質問を優先して載せます。
このステップで使う無料ツール
入力と出力の例
入力例:商品・想定される不安・対象者を入力
出力イメージ:「初心者でも使えますか」「合わなかったら解約できますか」など、申込直前の不安に対応するQ&A案。実際に届いた質問で上書きしながら使います。
次のステップへ進む判断基準
- FAQが「申込をためらう理由」を実際につぶせているか
- 都合の悪い質問(解約・返金・向かない人)から逃げずに答えているか
つまずきやすいポイント
都合のいい質問だけのFAQは、かえって「肝心なことが書いていない」と不信を招きます。解約や向き不向きにも正直に答えるほうが、結果的に成約は安定します。
STEP5. 申込ボタンと周辺の文言で背中を押す
最後は、申込・問い合わせボタンとその周辺の文言です。ボタンが「送信」「こちら」だけだと、押した先で何が起きるか分からず手が止まります。「無料で見積もりを受け取る」のように、押した結果として何が得られるかが分かる文言にします。
ボタン単体ではなく、その近くの一言も重要です。「登録は1分で完了」「クレジットカード不要」のように、押す心理的なハードルを下げる補足を添えます。LPの締めは、これまで読んできた来訪者が「ここまで読んだなら押してみよう」と自然に思える状態を作ることです。
このステップで使う無料ツール
入力と出力の例
入力例:オファー内容・対象者・申込後に起きることを入力
出力イメージ:ボタン文言と、その上下に置く後押しの一文がセットで出力。「30秒で無料診断」など、結果と手軽さの両方が伝わる組み合わせを選びます。
次のステップへ進む判断基準
- ボタン文言が「行動の結果」を表しているか(「送信」ではなく「無料で試す」など)
- ボタン周辺に、押すハードルを下げる一言(所要時間・無料・解約自由など)があるか
つまずきやすいポイント
ページ内にボタンが1か所しかないと、読み終えた位置から戻る手間で離脱します。長いLPなら、区切りごとに同じボタンを複数置くのが基本です。
実際に使ってみて — 正直なところ
このワークフローを実際に進めるうえでの所感・向き不向き・限界を、運営者の立場で正直に書いています。
LPを自分で組むとき、毎回いちばん時間を取られるのはデザインではなく「機能をベネフィットに翻訳する」STEP2です。自社の商品ほど機能で語りたくなり、来訪者目線に切り替えるのに頭を使います。
正直に言うと、ツールが出す見出しやFAQの案は「そのまま使える完成品」ではありません。叩き台としては優秀で、ゼロから考える時間は大きく減りますが、自社の固有名詞や、実際に来た質問に置き換える作業は人の手に残ります。
向いている人
- 商品・サービスのLPを、外注せず自分で組み立てたい人
- 既存LPがあるが「文章の中身」を見直したい人
向いていない人・別の手段がよい人
- デザイン・コーディングの具体的な実装方法を知りたい人(この記事は文章構成の手順です)
- まだ商品・サービスの中身や価格が固まっていない段階の人
このやり方の限界・注意点
- この記事はLPの「文章構成」を扱います。デザイン・写真・配色・実装ツールの選び方はカバーしていません。
- STEP3のお客様の声は、実在・許諾済みのものがある場合にのみ機能します。声がない段階では空欄のまま進める判断も必要です。
- ツールが出す文章案は一般的な表現に寄りがちで、自社の言葉への置き換えは必須です。
仕上げ・次にやること
LPは「上から読んだときに、迷いが順番に消えていく」よう組み立てると成約します。見出しで読む理由を作り、ベネフィットで価値を伝え、お客様の声で安心させ、FAQで不安を消し、ボタンで背中を押す——この5つの流れが土台です。
公開して終わりではなく、どこで離脱が多いかを見て、その手前のステップの文章を直していきます。多くの場合、最初に手を入れるべきはSTEP1の見出しです。
さらに詳しく知るための関連ガイド
よくある質問
- Q. LPは1ページに全部入れるべきですか?
- A. 基本は1ページに、見出し→ベネフィット→お客様の声→FAQ→ボタンの流れを縦に並べます。来訪者は途中でページ遷移すると離脱しやすいため、判断に必要な情報は1ページで完結させるのが原則です。情報量が多い場合も、詳細は折りたたみやFAQに収め、本筋は1本の流れに保ちます。
- Q. お客様の声がまだありません。どうすればよいですか?
- A. 声がない段階では、無理に載せないでください。架空の声や盛った数字は信頼を大きく損ないます。STEP3は「集まってから追加する」と決め、当面はベネフィットとFAQで安心感を作ります。初期の利用者に感想を依頼し、許諾を得たものから順に足していくのが健全です。
- Q. 申込ボタンは何回置けばよいですか?
- A. 長いLPなら、内容の区切りごとに複数置くのが基本です。来訪者が「申し込もう」と思った位置でちょうど手元にボタンがある状態が理想です。ファーストビュー直下・ベネフィット後・FAQ後など、心理が動くタイミングに合わせて配置します。
- Q. ファーストビューの見出しと広告文は同じにすべきですか?
- A. 広告経由で来る場合は、広告文の主訴求とLP見出しを噛み合わせます。広告で言ったことと最初の見出しがずれると、来訪者の期待が裏切られて直帰します。完全に同一でなくても、同じことを言っている状態にしてください。
- Q. FAQに不利な質問(解約・返金)を書くと逆効果になりませんか?
- A. 逆です。不利に見える質問から逃げると「肝心なことが書いていない」と不信を招きます。解約・返金・向かない人にも正直に答えるほうが、申込後のミスマッチが減り、結果的に成約とその後の満足度が安定します。